2006.11.13 登記基準点からの登記測量 4/4

第5回国際地籍シンポジウム/土地家屋調査士全国大会 in Kyoto
岩手県土地家屋調査士会 下斗米光昭

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13. 不動産登記法の改正の影響

平成17年3月7日、新不動産登記法が施行され、規則第77条の地積測量図への記録事項として第1項第7号で「基本三角点等に基づく測量の成果による筆界点の座標値」が必要となった。

岩手の登記基準点は、盛岡地方法務局では、基本三角点等に該当するものとして取扱されることになった。

従って、岩手では新不動産登記法への対応が即座にでき、登記基準点の設置登録が加速した。

 

 

14. 現在の登記基準点の設置状況

平成19年6月末の登記基準点の設置状況は次のとおりである。

0級…73点
1級…436点
2級…167点
3級…3,810点
GPS登記多角点…46点

合計…4,532点

岩手県内全支所で登録されるようになり、1ヶ月平均100点の登録が進んでいる。

 

 

15. 二戸市の登記基準点の設置状況

図7は二戸市の中心街の設置状況である。

人口32,150人の小さな都市であり、図面の中央を流れる馬渕川、そして、平行して走る国道4号、旧国道沿いに市街地が形成されていて、周囲は山林である。

3級登記基準点が市街地・集落地に集中しているのが分かる。

図7_3級登記基準点配点図(二戸市福岡・堀野地区)

図7 3級登記基準点配点図(二戸市福岡・堀野地区)

 

 

16. 岩手協会の今後の展望

岩手協会では官公署に対し「用地測量から登記測量への転換」を提案している。
それは未だに用地測量として測量業者に発注された測量データを基に地積測量図が作成され、嘱託登記がなされている実態があるからである。

不動産登記法の改正により、旧準則123条の但し書きがなくなり、「全筆測量」が必要になった。

私たちはこの改正を重く受け止め、官公署が行う業務といえども、全ての筆界測量に土地家屋調査士が関与していかなければならないと考えている。

岩手協会では、官公署が行う嘱託登記に添付される全ての地積測量図が、土地家屋調査士により作成されることを目指している。

 

 

17. おわりに

登記基準点は登記測量をするための基準点であり、筆界を正確に特定するための基準点である。

私たち土地家屋調査士の使命は、地域住民の権利の明確化に寄与すること、不動産の現況を正しく地積測量図に表し、地図・登記簿に反映させることにある。

そこに、登記基準点を使用し筆界点を特定すると共に、多くの方々に使用して頂くための活動をしていきたい。

それが、地域住民に対する土地家屋調査士としての社会貢献と考える。

 

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日本土地家屋調査士会連合会 会報「土地家屋調査士」2007.8月号46Pに掲載

http://www.chosashi.or.jp/activity/publications/kaiho/img/kaihou2007/200708kaiho.pdf

(URLをクリックするとPDFで閲覧できます。)