2016.1.1 体感レポート

 ~第12回全国青年土地家屋調査士大会in熊本~

岩手青調会会員 下斗米佑太

 

日本各地から、青年、を自負する土地家屋調査士が年に1度集結する全国大会は、2015年10月に熊本県で開催されました。

『第12回全国青年土地家屋調査士大会in熊本』(17日、18日)

 岩手青調会からは石坂晋哉会長をはじめとする7名のメンバーが、熱い想いとともに火の国熊本の地を踏み締めてきました。

 

<土地を識る>

全国大会の開催地は、毎年変わります。一昨年は大阪、昨年は岡山でした。
普段行くことのない地への遠出となりますので、この機会に岩手青調会メンバーの交流も深めるべく、全国大会の前日から現地入りしました。

まずは熊本の「」を堪能。
熊本名物「馬刺し」「辛子蓮根」「一文字ぐるぐる」を、その土地の地ビール、日本酒、米焼酎とともに。

DSC_2021

「食」は大地の恵みとも言えるもの。
その土地を識(し)る上で重要なポイントです。

九州熊本は、紅葉がはじまった岩手と違い、最高気温26℃という暑さでした。
美味い料理と旨い酒に体が高揚している我々は、袖をまくって市街の奥へと向かいます。

そうです。

土地の調査には、現地調査が必要不可欠なのです。

これも土地家屋調査士の性(さが)なのでしょうか。
こうして、岩手メンバーの交流と熊本の地識を深め、翌日の全国大会本番に臨みました。

 

<慣習を識る>

全国大会本番前の午前10時、主催者である熊本県青年土地家屋調査士会の方々による「熊本城ツアー」から参加しました。

DSC_2041

熊本会の赤星和枝さんによるガイドのもと、晴天の下で仰ぎ見る熊本城は壮観で、時間の許す限り日本三名城のひとつを満喫しました。

 

昼食を終えて午後1時、いよいよ本大会の火蓋が切って落とされました。開会式、そして基調講演の幕が上がります。

基調講演 田畑歩数極様に調査士の「しんか」を考える
宮崎県土地家屋調査士会会長 鎌田隆光 氏

 

今回の大会テーマ「新化」。

大会実行委員長である熊本会の小松祐介さんのご挨拶の中で「現在の立ち位置に新しいものを一つでも取り込み、変化する事で成長への糧として欲しいという想いを込めて」とありました。

 

鎌田会長は、さらに「深化」をテーマの引き合いとし、「深化」と「新化」、古い事と新しい事、両方知ってこその「土地家屋調査士」である、として土地家屋調査士法第25条第2項から講義が始まりました。

地域の慣習」とは何か、そこから始まる「田畑歩数極様(たはたぶすうきわめよう)」は、私たちが日々取り扱っている公図をより深く読み解くためのものでした。
スライドの中には貴重な資料写真があり、地租改正委任状とか地押調査日記といった明治初期の資料をご自身で実際に調べて、そこに書かれている文字を、これまた実際に読み解きしているこだわり様には感銘を受けました。

 

晴天の昼下がりといえば、とろんと目蓋が落ちてきて自分ではどうにもできないほどのvs睡魔Round 1ではありますが、貴重な資料のお話や公図と空中写真の重ね図における縮尺の考察、そして「進化」論にみる土地家屋調査士像、土地家屋調査士の「真価」を問いかけ、「新化」に結ばれた重厚な講演は、あっという間の2時間だったのでした。

続いては、分科会。

4つの分科会テーマ毎に会場を移動し、各々新たな刺激を受けながら、いよいよ懇親会場へと進む頃には、ライトアップされた熊本城と遠く離れた三日月が浮かび上がる夕闇の時間となっていました。

 

<人を識る>

ところで、スタートすることを「火蓋を切って落とす」と表現するのは間違いだそうです。

正しくは「火蓋を切る」であり、類語の「幕を切って落とす」と混用されているのではないか、とのこと。
まぁ、意味は通じますケドね。

 

さて、全国大会メインイベント「大懇親会」の幕が切って落とされました。

ここでは、全国各地の土地家屋調査士とお酒を酌み、会話を交わして懇親を深めます。
当然、言葉づかいや表現、方言の違いはありますが、「土地家屋調査士」という共通項がある限り、会話は繋がり広がり盛り上がります。

 

会場内には、各都道府県から持ち寄られた銘酒・名産コーナーが設けられており、徐々に人だかりと熱気が増してきました。

その勢いのまま、恒例の各会紹介の挨拶が始まり、はじめに北海道、次に東北勢がステージへと上がりました。

また、来年の全国大会開催地について、この挨拶の中で宣言しており、来年は神奈川県で開催されることとなりました。
すでに構想を巡らせているようで、これまでにない企画が出てきそうなお話もあって今から楽しみです。

 

そろそろ、まとめに入ります。
これまで全国大会に参加してきて思うことは、そこに参加している皆さんの土地家屋調査士に懸ける熱量(エネルギー)がすごい、ということです。

青年」を謳った集いではあるものの、そこに臨む土地家屋調査士の年齢に境界線はありません。

全国大会に参加して、現地でこの情熱を感じて、自分の体にも火が灯る。
これが火の国、九州は熊本でのレポートでした。

 

あ、そういえば。

同じように火が点いたであろう石坂会長が、各会紹介挨拶のとき、岩手でも開催したいという熱い想いを宣言してましたよ。

そのときは東北、希望郷岩手の溢れるエネルギーと、その地で奮闘する土地家屋調査士の熱意をもって、岩手ならではのおもてなしを体感して頂きたいものですね。

 

151017全国青年土地家屋調査士大会(QRcode)

(クリックすると全天球画像で閲覧できます。)

 

 

岩手県土地家屋調査士会 会報「黎明」81号17Pに掲載

http://www.iwate-chosashi.jp/pdf/reimei81.pdf

(URLをクリックするとPDFで閲覧できます。)